愛情と美容が奏でる心温まるストーリー - Aさんの新しい輝き - NPO法人日本理美容福祉協会札幌センター | 札幌の訪問美容・理容・出張美容・介護美容 | 日本理美容福祉協会 札幌センター

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愛情と美容が奏でる心温まるストーリー – Aさんの新しい輝き

みなさん、こんにちは。今回は、特別なエピソードをシェアしたいと思います。入居者の一人、Aさんの心温まる変化についてお伝えします。

Aさんは長らく母子家庭で長男を育て上げ、90歳を超える高齢者でした。認知症の進行により、取られ妄想や暴言が増え、長男との関係も複雑になりつつありました。そこで、良好な関係を取り戻すために、Aさんは認知症サポートのあるグループホームに入所することに決めました。

入所後、Aさんは部屋から出ることができませんでした。そんな中、施設が提供する外部の訪問美容のサービスがあり、月に一度の訪問があるのです。最初は断られていたものの、他の入居者が受けているのを見て、Aさんも美容のサービスを受けることにしました。

その日、Aさんはカットとハンドマッサージを受け、美容師に笑顔で長男の自慢話を語りました。彼女の心の中では、まだ長男は中学生のようでした。施術後、Aさんはとてもスッキリとした表情で、良い笑顔を見せてくれました。

これがきっかけで、Aさんは徐々に社交的になり、他の入居者との関わりも増えていきました。週末には長男が面会に来ることがあり、Aさんが談話室で他の方と楽しくおしゃべりしている姿を見て、驚きと喜びが長男に広がりました。

それ以来、Aさんは「息子が喜んでくれるから」と、まだ1ヶ月も経たないうちに、スタッフに「散髪屋さんまだ?私も受けるよ」と積極的に話しかけてくるようになりました。それが彼女にとって、とても嬉しかったようです。

女性はなぜか髪の毛を触ってもらうと気持ちが明るくなり、穏やかになることがありますよね。Aさんのストーリーは、愛情と美容が彼女に新しい輝きをもたらし、周りにも幸せな変化を生んでいます。

このエピソードを通じて、私たちは認知症の方々にも新たな喜びや笑顔が生まれることを感じました。一つの小さな行動が、大きな変化をもたらすことができるんですね。Aさんの素敵な変化を見守りながら、私たちも心温まる瞬間を共有していけたらと思います。