高齢者の自尊心を高める訪問理美容 - NPO法人日本理美容福祉協会札幌センター | 札幌の訪問美容・理容・出張美容・介護美容 | 日本理美容福祉協会 札幌センター

コラムColumn

高齢者の自尊心を高める訪問理美容

『自尊心』という言葉があります。

「自分自身のことを大切にする気持ち」「自分自身を好意的に受け入れられている状態」という意味の言葉です。

年齢を重ねてくると『自尊心』が低下する出来事が多く起こります。

健康問題

年齢を重ねると健康面での問題が起こりやすくなります。免疫力や筋肉量の低下から、全身にさまざまな不調が現れ、さらに回復力も低下してくるので、治りづらく、かつ、いろいろな症状が重複して現れることがあります。

認知機能の低下

年齢を重ねてくると、認知機能=物覚えの機能が低下してきます。脳の細胞が変性したり、少しずつ脱落していくことによって、物忘れが多くなったり、判断力が低下したり、新しいことを覚えることが困難になったりします。

社会的孤立

社会的孤立とは、家族や友人・地域社会との関係が薄く、他者との交流がほとんどない状態のことをいいます。原因としては、定年退職や配偶者との死別、核家族化・高齢者の単身世帯の増加などが挙げられます。

他にも、同年代の友人や仲間・配偶者などと死別してしまう喪失体験や、収入が減ることによる経済的な制約、年齢差別なども高齢者の自尊心を低下させる要因となります。

これらのことが起こることにより、「どうしてこんなことになったんだろう」「自分はもうだめだ」と思ってしまうのです。

このように高齢者は何かと自尊心が低下しやすい状況にあります。

そんな時に訪問理美容が力になれることがあります。

当センターをご利用いただけるのは、外出するのが難しかったり、介護が必要であったりする方々です。

生活に制約があると、さらに自尊心が低下しやすくなってしまいます。

当センターでは施術を行う前に、仕上がりのご要望をしっかり伺います。自分の意思が反映されること、また、丁寧なやり取りそのものからは「自分は大切にされている」という肯定感を感じることができます。

また、施術を通して髪や肌に触れることで、『幸せホルモン』と呼ばれるオキシトシンが分泌されます。このオキシトシンは、ストレスや不安な気持ちを軽減させ自己肯定感を高めてくれます。

訪問理美容の施術を通して、「自分自身のことを大切にする気持ち」を取り戻していただけたのなら。

サービス提供者としてこんなに嬉しいことはありません。

このコラムを書いた人

npoAdmin