訪問美容とは? サロン勤務と訪問の違いや実施状況、業務内容、スタッフの働き方・給料はいくら | 札幌の訪問理美容・リハビリ、出張美容師・化粧、訪問鍼灸ならノーリエFP(日本理美容福祉協会札幌センター)

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訪問美容とは? サロン勤務と訪問の違いや実施状況、業務内容、スタッフの働き方・給料はいくら

訪問美容

訪問美容

高齢化が進み訪問介護や訪問看護の需要が高まる昨今、理美容においても自宅や施設でおこなう「訪問理美容」が増えています。
訪問とサロン勤務では施術内容やスタッフの働き方にどのような違いがあるのでしょうか? 実際に30年以上のキャリアをもつ福祉理美容師が解説します。

 

1.訪問理美容とは

・訪問理美容の概要

訪問理美容とは、美容師や理容師が個人宅や施設、病院を訪問し、カットやパーマなどの施術をおこなうサービスのことです。

髪を整えるというのは、さっぱり綺麗になることで「年を重ねても美しくありたい気持ち」を持ち続けるといったQOL(Quality of Life=生活の質)や全身の健康状態にも影響します。
そのため、病気や障がい、加齢などによってサロンの来店が難しくなった場合でも、訪問理美容を利用することで、身だしなみを整え続けることが大切です。

 

・訪問理美容の対象者

訪問理美容は希望すれば誰でも利用できるわけではなく、原則として自力では外出が困難な人のみに限られます。
主な利用者     病気、障がい、要介護などで理容室や美容院で出掛けることが困難な方

 

・訪問理美容の実施状況

訪問理美容の利用者の大多数は高齢者であり、とくに75歳以上の後期高齢者の割合が8割以上を占めます。

 

・訪問理美容の施術内容

訪問理美容の主な利用者は高齢者のため、高齢者に健康状態、障害の度合いに対応することがほとんどです。最初は「髪が異常に伸びている」「頭皮の状態が悪い」「脂漏性湿疹を引き起こしていて治療を要する」状態が多いため、頭皮を傷つけないよう施術にあたります。

施術が終えたあとは、髪と頭皮を健康に保てるよう、継続的に訪問理美容サービスを実施していきます。

訪問理美容での主な施術内容とは

・カット
・顔そり(電気シェバー)
・洗髪
・パーマ
・毛染め
なお、訪問回数は2カ月に1回が7割を占めています。次いで1か月に1回、半年に一回と続きます。
また、雪で外出が困難になる冬期間だけ訪問を依頼する利用者が多いのも訪問理美容サービスの特徴といえます。

 

2.訪問理美容で働く

・訪問理美容で働くスタッフ

訪問理美容で働くスタッフは、美容師、理容師、といった職種であり、サロン勤務の方と大きな違いはありません。
ただし、訪問理美容に力を入れている専門店や企業の場合は、訪問理美容の専属オペレーター、コーディネーター、コンシェルジュいう職種を設置している場合があります。

 

コーディネーターの主な仕事内容

・コールセンター業務

・訪問スケジュールの管理・調整

・訪問先の施設・利用者宅との連絡・調整

・ケアマネジャーとの連携

・訪問場所の周辺確認営業

・事務作業全般 など

個人の事業所ではコーディネーターを雇用する余裕がなく、施術中の理容師・美容師が担当することが多いのが実情です。
そのため、電話がつながらない、急なキャンセルには対応してもらえない事業所は少なくありません。

 

訪問理美容師になって分かったこと

“訪問理美容の特徴として、サロンと勤務と違って勤務時間が短く、休みがとりやすいことです。
ただ、自宅に帰ってからの事務作業が多いこともあると思います。

訪問の場合は、理美容器具の滅菌消毒作業や消耗品の補充も帰ってからじゃないとできません。
また、フリーの理容師、美容師は、個人事業主になるので帳簿付けなどの税務関係の書類整理をする時間も必要となってきます。

 

スケジュール調整は誰がしてくれているの?

当社は、専任のコーディネーターが、その都度、訪問先の施設やケアマネジャーさんとの調整業務を担当しています。
他の業者だと事務所に戻ってから理容師や美容師が翌日のスケジュー確認調整、車の整備、営業まで担当されるところもあります。

小さい事業所では、技術者がすべての調整業務を兼務している場合が少なくなく、精神的な負担は多いかもしれません。

 

3.訪問理美容で必要な資格・経験

訪問理美容で働く理容師・美容師は当然それらの国家資格が必要となります。この他、車移動が中心となるため、運転免許証が求められるところが多いといえます。
自らが運転して訪問に回るので、車の運転が苦手な方には荷が重いかもしれません。

新卒の理容師、美容師の場合、未経験で訪問理美容ができるのか疑問や不安に思う人もいるでしょう。
法律上は資格があれば業務に携わることはできます。

がしかし、サロンで技術を習得してから訪問を始めることをお勧めします。

その理由は、基本技能が身についていないと、事故やクレームなどのトラブルが発生しやすいからです。

訪問のお仕事は、理容室や美容室のように設備が整っていないので、部屋の温度や湿度に合わせて、薬剤を調合して施術することもあります。
さらに、利用者はサロン椅子でなく、丸椅子に座って施術やベット上での寝たきりカットとなると、サロンでカットするよりもハードルは上がります。
手元が見えづらいので感覚と経験に頼った仕事が多いので、カット歴5年程度のキャリアは必要かもしれません。

環境面以外にも、高齢者の方には時には難しい処置もあるので、まずはサロンで技術を学んで、『ここまで踏み込んで施術できる・頑張っても対応できない』の判断力を身に付けたほうがいいでしょう。数年サロンで経験を積んでから訪問に来ても遅くないですし、その方が福祉理美容師としての経験が活かせると思いますよ。

 

訪問理美容の場合、個人宅へ訪問するか施設や病院に訪問するかによっても、働く環境は大きく異なります。個人宅の場合は基本的に11での単独訪問となりますが、施設や病院の場合は入居者、入院患者が複数人いるため、理美容師210人で訪れることも少なくありません。施設や病院の場合は、先輩の近くで学びながら仕事を進められる安心感がありますが、個人宅の場合は自分一人しか頼れないので、ある程度が必要となります。

未経験で訪問理美容の道を挑戦する場合は、施設や病院を中心に訪問している事業所や、教育体制が整った職場で探してみることをおすすめします。

 

・訪問理美容とサロンの働き方の違い

訪問とサロンでは働く場所が異なる以外にも、求められる能力や働き方にも違いがあります。

 

訪問の特徴

サロンの特徴

・患者、家族、ケアマネジャーなどさまざまな関係者と接するコミュニケーション力が求められる

・柔軟な状況判断が求められる

・患者や家族と密な関係を築くことができる

・理容師、美容師が主体的に活躍できる

・メニューや扱う機材がサロンよりも限られるため、ブランクがあっても復職しやすい

・移動や荷物の運搬が多く体力負担が大きい

・事務作業が多い

・幼児から高齢者まで幅広い年代のお客様と接することができる

・直接お客様とのコミュニケーションなので 訪問と比べると負担が少ない

・さまざまな技術を見る機会があり、扱う機材の種類も多い

・先輩や同僚のサポートを受けやすい

・冷暖房完備で働きやすい

・体力負担が少ない

・事務作業が少ない

 

 

・訪問理美容の給料

賃金相場はサロンと比較すると勤務時間が4時間程度短いため、給料が低い傾向にあります。
訪問理美容はサロンと違い、サービス提供できる時間帯は日中です。

短い時間で就労したい、自分の時間を大切にしたいと思っている方とは相性がいい職業です。