訪問美容を利用で、デイサービスに行く楽しみができるようになったエピソード - NPO法人日本理美容福祉協会札幌センター | 札幌の訪問美容・理容・出張美容・介護美容 | 日本理美容福祉協会 札幌センター

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訪問美容を利用で、デイサービスに行く楽しみができるようになったエピソード

車椅子で笑顔を見せる女性

Aさんは、昔ながらの長屋で、独り暮らしをしています。

85歳のAさんは、最近になって、徘徊をするようになってきました。股関節が悪いため、あまり長時間歩くと、痛みが出てしまいます。また、事故や迷子になる危険もあるため、介護保険で、ヘルパーさんに、安否確認も兼ねて、買い物や掃除などの家事をしてもらっています。

生活に楽しみを持ってもらおうと、デイサービスのお試し利用もしてみました。

帰宅した直後のAさんは、「楽しかったよ。また行きたい。お団子作ったよ。温泉も入ってきたよ!」と嬉しそうに話しました。

でも、なぜか、利用日の前日になると、毎回泣いて行くのを嫌がります。

 

Aさんに理由を聞いても、「知らん。私が行く所ではない。」と答えます。

介護士やケアマネさんはチームで考えて案を出し合いました。

 

・費用を気にしているのかな?

・体験の時に疲れたのかな?

・何か嫌なことがあったのかな?

 

すると、新人のヘルパーさんは、自信なさげに呟きました。

「そういえば、Aさんの若い頃、すごく可愛くて、髪型もショートボブっぽい感じでした。」

よく考えてみれば、美容室に行けないので、髪の毛はぼさぼさで、白髪が目立っています。それに、洋服もいつも同じです。

 

もしかすると、Aさんは、髪型や洋服を気にして、外出を控えているのかもしれません。

Aさんも散髪をしたいと希望されました。

しかし、美容室にヘルパーさんが介助をしてお連れするのは、介護保険の対象外のサービスです。

そこで、訪問美容を予約し、Aさんのご自宅でカットと白髪染めをしてもらいました。

Aさんは、ご自身で、髪型のご要望を出され、施術中も楽しくお話をされていました。

 

綺麗な栗色に染めてもらい、すっかり若返り、活気ある表情をされています。

Aさんは、「何年ぶりにちゃんとしてもらえたかな?これから、彼氏でも作ろうかな」とおちゃらけて喜ばれていました。

 

 

散髪後は次のデイサービスは嫌がることなく参加されました。

認知症になると、容姿に無関心になる症状が出る方も多いですが、「恥ずかしい」や「なんか違う」などの感情は敏感です。

 

おそらくAさんは、認知症の進行で、髪が伸びても無関心になっていたけど、訪問美容で髪型を整えて、自信を持てたんでしょうね。

また、髪の毛を触ってもらうことで、認知症になる前の習慣を取り戻すことができたのかもしれませんね。

このコラムを書いた人

npoUser
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