今回は、98歳の認知症を患うAさんの素敵なストーリーをご紹介します。80歳頃には重度の間質性肺炎に見舞われ、それ以降は常に酸素を必要とする生活を余儀なくされました。足腰も弱り、転倒も増え、同居の娘はデイサービスを検討し、介護認定の申請を行いました。
その際、介護認定の調査員にAさんは「髪を切って綺麗にしてほしい」と訴えました。驚くべきことに、調査員は介護度に関係なく訪問美容が利用できるとアドバイス。地域包括支援センターでの情報収集を提案しました。
娘さんが地域包括支援センターに問い合わせた結果、Aさんは外出が難しく、酸素ボンベを携帯しなければならない状況でした。美容室も不安がある中、訪問美容が自宅で受けられることがわかり、喜びと安心が一塩となりました。
しかし、初めての訪問美容では自宅でのカットの難しさや好みの髪型に不安を感じていたそうです。しかし、美容師の温かい対応と丁寧なカウンセリングに感動し、初回から満足のいく仕上がりに。その出会いから10年以上が経ち、今も2ヶ月に1回のペースで訪問美容を受けています。
Aさんは昔からおしゃれで、訪問美容ではパーマやヘッドマッサージを楽しんでいるそうです。その喜びが尽きず、出会った頃の思い出を何度も話すAさん。訪問美容がもたらす豊かな時間が、彼女にとって本当に大切な存在となっています。
Aさんのストーリーは、認知症や高齢者の方が自宅で心地よく美容を楽しむ手段として、訪問美容が有益であることを示しています。地域の支援機関やサービスを活用することで、豊かなシニアライフを築く一助になるでしょう。
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