訪問美容を利用できる人、できない人 - NPO法人日本理美容福祉協会札幌センター | 札幌の訪問美容・理容・出張美容・介護美容 | 日本理美容福祉協会 札幌センター

コラムColumn

訪問美容を利用できる人、できない人

プロの美容師が自宅や施設に来てヘアカットなどを行ってくれる訪問美容。便利な制度ですが、実は法律で利用できる人が定められています。

〇美容師は美容室で施術するのが原則
美容師法において美容師は美容室で施術を行うことが義務付けられています。訪問美容はあくまで「例外」で、以下に該当する場合のみ可能とされています。

・病気やケガ、認知症、障害、寝たきり等の要介護状態で美容室に行くことが困難な人
・育児や介護を行っており、家族や行政などの援助を得ることが難しく家を空けられない人
・山間部や離島など美容室がない場所に住む人
・婚礼などの儀式に参列する人

 

ひとつずつ詳しく見ていきましょう

〇病気やケガ、認知症、障害、寝たきり等の要介護状態で美容室に行くことが困難な人
病気やケガ、認知症などで美容室に行くことが困難な人に対しては、年齢を問わず訪問美容の利用が認められています。また障害者手帳を持つ人も利用可能です。
しかしあくまで「美容室に行くことが困難な人」な人に認められているのであって、ただ「ケガをしたから」「高齢だから」という理由では利用が認められないこともあります。

 

〇育児や介護を行っており、家族や行政などの援助を得ることが難しく家を空けられない人
小さな子どもや介護が必要な人が家にいて、誰にも代わりのお世話を頼めない場合は、育児中あるいは介護中の人も訪問美容の対象になります。同日に子どもや介護者も施術してもらうことができれば、手間も減って助かりますね。
法律では訪問美容の利用が可能なのは、他に家族や託児所、介護サービスなどの援助を利用するのが困難な場合、と定められています。
他の家族が面倒を見てくれる場合や、託児所、介護サービスなどの利用が可能な場合は対象外となりますので注意してください。

 

〇山間部や離島など美容室がない場所に住む人
山間部や離島などの近くに美容室がない地域に住んでいる方も訪問美容の利用が可能です。ただし、地域にほかの美容室がある場合などは訪問美容の対象になりません。

 

〇婚礼などの儀式に参列する人
結婚式は当日に限り、訪問美容サービスの利用が認められています。リハーサルやフォトウェディングは訪問美容の対象外とされています。
また芸能人やモデルも出演の直前に施術を行う場合のみに限り、訪問美容の利用が可能です。

 

〇訪問美容を申し込む前に今一度確認を
これらの法律を破った場合、事業者側が業務停止や免許取消などの罰則を受ける可能性があるため、依頼しても断られてしまう場合があるため、上記の上限に該当しない場合はお申し込みをお断りさせていただいております。

訪問美容を申し込む前に対象であるかどうかを今一度確認をお願いします。
対象である場合は遠慮せずに訪問美容サービスを利用し、気持ちの良いサービスを受けて身も心もさっぱりしてくださいね。

参考:
美容師法:美容師法 | e-Gov法令検索
美容師法施行令:美容師法施行令 | e-Gov法令検索
理容師法施行令第4条第1号及び美容師法施行令第4条第1号に基づく出張理容・出張美容の対象について:(案1)通知 (mhlw.go.jp)